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執筆者の写真Yuki

まずは観光商材として

卸売免許は取れたものの、100mlのボトル。一体、こんな商品が流通に乗るのでしょうか。元々は100mlは、「これまでジンを飲んだことのない人」「あまりお酒は飲まないけど少し試してみたい人」というターゲットでした。のとジンは、能登の自然や能登の魅力をボトルに詰めて、国内海外に発信し、能登への、奥能登への注目を集め、域外売上を作り出すことに貢献することが目的でした。そのため、「新しく能登に興味を持ってもらえるように」「ジンを通じて能登のボタニカル、能登の植物に関心を持ってもらい能登の自然を楽しんでもらえるように」「能登に一人でも多く足を向けてもらえるように」という願いがありました。そのための戦略的な100mlボトルでした。つまり、まずは観光客や新しく興味を持ってもらう人たちがターゲットだったのです。


そして、飲食店向けには500mlを予定していました。さらに言えば、最初は500mlだけだったのです。そして、イギリス国内では500mlしか売る予定はありませんでした。


ところが、ボトルメーカーのミスにより、そもそも500mlが欠品状態だったにも関わらず、オーダーを取り付ける、というとんでもない事態が発生し、まんまとお金は払ったけど500mlのボトルはない、という状態になってしまいました。残された手は100mlボトルをまずは作って、全て日本に輸出する、という方法しか無くなってしまったのです。


事業の最初に出てきた想定外の大きな問題。それでも作った100mlを売っていくしか、この事業を進めていく方法はないのです。


お酒好きな人が、わざわざ割高な100mlボトルを買うでしょうか? いいえ。

飲食店の方が、わざわざゴミの出る100mlボトルを仕入れるでしょうか? いいえ。


お酒好きな人に飲んでもらいたい。飲食店の方々に使ってもらいたい。

でも100mlしか、私の元には供給されなかった、打つ手はなかったのです。


しかし、打つ手はゼロではない、きっとあるはずです。

そこに賭けて、道を広げていくしかない、道を広げていくだけです。


そこで、まずは観光客のお土産として、プレミアムなクラフトジン、という位置付けで展開をしていきます。滅多に手に入らない、石川県に来なければ手に入らない、ジン専門店に行かなければ手に入らない、でもどうやら美味しいらしい。ボトルもかわいい、ジンを飲み終わっても能登のお土産にボトルは使えそう、そんな製品として、のとジンは滑り出していきたいと思います。


そしていつか認知が進み、売上が出来、のとジン美味しいね、もっと飲みたいね、となったら、500mlのボトルを用意していきたいと思います。きっとその頃には、ボトルも供給されるはずです。


思い通りに行かない、本当に悔しい思いでいっぱいですが、人生は思い通りにいくことばかりではありません。狙った通りに行くことは滅多にないのです。それでも目標をしっかりと見つめて、どうにかそこにたどり着ける道を模索していく、何事も何事もです。


今できることを精一杯。ただそれだけです。




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