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  • 執筆者の写真Yuki

友人宅を訪ねて

とうとう初めてのイギリス滞在も最終日になりました。最終日は、イングランドのウースターの近くに住んでいるJohnの家を訪ねる予定でした。


名残惜しい中、朝早くAberdyfiを発ち、慣れ親しんだウェールズからイングランドとの国境を目指す道でした。ウェールズの道はどちらかといえば狭く、ガードレールもなく走りにくい印象でしたが、イングランドに入ると、なんだか道は広くなったように感じ整備されて走りやすい印象でした。風景もどこか北海道を感じさせる懐かしい道で走りやすくなりました。そして何より、標識の地名が普通に読めるようになったことです。グッと安心感は増しましたが、どこか難解な不便さに寂しさも感じました。私にはウェールズの方があっているようでした。


そんなことを思いながら、11時に見学予約をしていたChase蒸留所に向かいました。こちらは広大なポテト畑を活用した、じゃがいもからの蒸留でウォッカとジンを生産している比較的大きめの蒸留所です。蒸留器もとんでもなく背が高い連続式蒸留になっており、どうやって掃除するんだろう、といまだに不思議に思います。


複数のポットスチルを持っていて大量生産して海外に輸出もしており、社員や関わる家族も多めになっていました。ちょっと私にはモデルケースになり得ず、残念な感じでしたが、見学自体は楽しいものでした。


試飲で飲んだアルコールを抜くために、見学のあとはじゃがいも畑や果樹園を歩きました。ウェールズを出る頃は雨が降りそうな天気でしたが、イングランドに入ってみると徐々に晴れて、蒸留所ではむしろ暑いくらいの天気でした。


そして、15時に予定していた友人宅へと車を走らせました。ナビに登録して導かれるまま走りました。周りの景色は、本当に富良野を走っているような懐かしい風景。畑とうねるような丘が延々と続く道。こんなところに本当に友人宅はあるんだろうか、と迷いながら運転していました。そしていよいよナビが指す地点に到着し、半信半疑で家の門を潜り、中に入っていくと、見慣れたMINIが駐車していました。以前Johnがルクセンブルグにいた時に乗っていたものでした。


車を降りてみると、ジョンが出てきてくれました。何年振りでしょう。最後に東京で会ったのが2015年の12月。あれからもう4年以上も経っていました。ジョンはルーシーが自宅でアルママッサージのセラピーをやりたいという夢を叶えるために、この100年以上も前の古民家を改築し、家族4人で住めるようにしたのでした。庭は広く、ガーデニングをしてたくさんの花や野菜を植えていました。


今度、能登の材料でジンを作ろうと思っているんだ、といった話をし、そうかそうかと話を聞いてくれ、いろんな情報交換をした後、夕食を共にし、そして、親戚もやってきて、ワイワイと話し込んだ後、8時になったら空港へ向かうよ、と言うことで、バーミンガム空港へと向かいました。気をつけていけよ、大丈夫、ナビがあるからね。と言って一路空港へ向かい、無事レンタカーも返却し、その日は空港のベンチで寝て、翌朝6時の飛行機で帰国しました。


短い間に、本当に色々な体験をさせてくれた旅でした。コロナ禍ではあったものの、ほとんどの場所で、マスクさえしていれば、とりあえず問題はありませんでした。空港も特に厳しくはなかった印象です。ところが、帰国してからの羽田空港では、PCR検査の列が待って降り、かつ、公共機関での帰宅をすることができず、仕方なく、私は歩いて帰宅しました。何時間かかったのでしょう、半日近く歩きました。それもまた、かけがえのない体験談になりました。


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