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  • 執筆者の写真Yuki

道下ビル

更新日:2021年6月28日

空港のレストランで一息ついたところ、そういえば、と珠洲の物件を思い出しました。まずは電話してみようと看板の写真に書いてあった電話番号に電話したところ、馴染みの声が聞こえて、ほっと安心しました。道下石油さんはやはり、以前タイヤ交換でお世話になっていたスタンドで、いつもガソリンを入れるときお世話になっていました。


物件について伺うと、物件はまだ空いていて、中を見ることもできますが、どうされますか?とのことでした。今からか、でも今しかないよな、だってこれだけ苦労してきたんだから、と即座に思いました。金沢行きのバスを夕方の便に変更して、新幹線を最終にすれば、物件を見に珠洲にもう一度戻ることもできる時間でした。今から珠洲に戻ると1時過ぎになります、と道下さんにお話させていただいたところ、日曜は1時にスタンドを閉めて、ご飯を食べてから午後配達などの仕事をしているので、午後2時だったらいいですよ、ということで、2時に、珠洲の物件前で待ち合わせということになりました。ついに、と思いました。何だか、この物件かも知れないと興奮して、空港を後にし、珠洲を目指しました。


珠洲に到着してみると、この辺りは初めてみる昼間の光景でした。目の前に大きなラポルトがあり、駐車場も広く、これならトラックが来ても搬入できそうでした。ただ一階は半地下になっているので、物の搬入にはちょっと苦労しそうだと思いました。二階と三階にオフィスがあり、外から眺めながら、どちらかがオフィスになればいいな、と思っていました。


程なく、道下さんがいらっしゃました。「あーやっぱりあの人ですか」、とおっしゃいました。「前に、小松で軽自動車を買って乗って来てた人じゃないかい、とうちのが言ってたんで、もしかしたら、と思って。」とのことで、今朝の新聞に大きく出ていたのを話題にしていらっしゃったようでした。


早速、中を順番に上から見せていただきました。3階は、ちょっと変わった作りになっていました。入口がなぜかドアが二枚あり、中に入ると小さなショーウィンドウとショールームがありました。中はフローリングで、天井にライトレールが二本。以前は、アクセサリーショップだったそうで、ガランと広く、使い方によっては面白い使い方ができそうです。窓があったので、光が入り明るい印象でした。ただ虫がものすごくいたので、これは対応を考えないといけないなと思ったところです。2階は以前、選挙事務所や立ち上げ企業の事務所だったそうで、床はマットになっており、大きな空調が入っていました。換気扇も普通の物が付いていたので、良さそうな雰囲気でした。ただ窓が小さかったために、やや暗い印象で、オフィスには良さそうでしたが、ここで暮らすとなるとちょっとな、という印象は受けました。お話を聞いてみると、すでにここの2階を検討してらっしゃる方がいるそうで、ここは借りられないかもしれない、ということです。1階は半地下になっており、壁も崩れたりしていてかなり傷んでいます。ただ倉庫として使うだけなら、どうにか使えそうでした。


色々見せていただいて、結局3階と1階を借りるのが良さそうだ、ということになりました。家賃は合わせて4万オーバー。風呂なしではちょっと高い物件かもしれません。だから今まで1年近く空いていたのでしょう。私の場合は、倉庫込みで、移住すれば家賃補助も出るので、それを考えると、羽咋の物件などの他の選択肢よりは結局安くなります。固定費が安く抑えられるのに越したことはありませんから、即決でお願いさせていただくことにしました。


道下さんとお別れし、空港に向かいました。結局、朝早くから羽咋と珠洲の往復、プラス空港まで、と今日も結構走りました。しかし、やっと最後の最後で、拠点が決まった安堵感でそんなことも忘れていました。拠点が決まれば、酒類販売免許の申請も前に進めることができる、先の不安は色々ありましたが、まずは進めることができる安堵感でいっぱいでした。



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